バスのなかの社会

今日、バスに乗り合わせたのが、たまたま3人の視覚障害のかた。一度に3人は珍しい。一人は、かなり見えるらしいのですが、白い杖をもっています。バスのステップもどんどん昇るし、すたすた前方へ行って空いた席に座りました。
次のかたは、もう市街地に入ってから乗っていらっしゃいました。若い人が補助しています。「3段あります」と、乗る前に一言。そして「左手、手すりのすぐ横に空席があります」と、すかさず声かけ。座るときも「前を向いて腰かけましょう」と。
つまり、その人のために重要な情報を目で見て告げ、やるべきことを簡潔にしっかり伝えているのです。「やるな、おぬし」と見てみると、何とかサポート、というネームのポロシャツを着ています。やはり、専門の訓練を受けた人みたいです。
で、私が下りる繁華街のバス停に近付いたとき、ひとりの女性が立ち、続いて男性が立ちました。白い杖を持っています。女性はお母さんでしょうか。静かに腕をかけてバスを降りていきました。信頼しきった感じでした。
公共の交通機関に身体の不自由な方が乗るのは、かなり大変です。でも、その方たちが一人でも安心して乗れるように、私たちがどんな補助をすべきなのか、有効な声掛けとはどんなものなのか、学ぶ機会があればいいのに、と思いました。
生きてれば120才の祖母の話を思い出しました。おじいちゃんが女遊びするので、身投げしようと船に乗ったら、目の見えない人がいて「神戸で下してくれ」て頼まれたって。おじいちゃんも神戸の造船所の技師だったので、結局、戻っちゃったと。
人は、誰に助けられるかわからないもんだよ、といってました。「その人は、私にとって仏さまだ」と。ま、男の浮気は、今も絶えませんし、世の中にこそ、仏もいるのでしょうね。